歴史
サンクトペテルブルクはネヴァ川河口の泥沼地に人工的に作られた町。バレエや文学が盛んな芸術都市として有名。1703年にピョートル大帝が、ロシアの近代化を推し進めるための「ヨーロッパへの窓」として莫大な費用をかけて都市を建設したのが始まり。後のエカテリーナ2世によって現在のエルミタージュ美術館が建設されるなど、芸術都市としての礎が築かれた。19世紀にはロシア文学が開花し、世界文学に名を連ねる名作が次々に生み出された。天才と謳われた詩人・プーシキンや、「罪と罰』のドストエフスキーなど、著名な人物もこの都市を拠点に活動している。歴史を刻んだ多くの建築物が周辺の歴史地区と共に世界遺産に登録されている。
気候
ロシア北西部に位置するため冬は通常とても寒い。そのため観光に最適のシーズンは5月下旬から7月中旬まで。6月には太陽の沈まない白夜がある。平均気温は5月から9月までの時期で15-25度。
観光
サンクトぺテルブルクとその周辺は見所は豊富。全部見学しようとすれば1週間でも足りない。一番必見はロマノフ朝の財宝とソ連誕生後に国有化されたコレクションが豊富な世界有数のエルミタージュ美術館。帝国の首都であっただけあって、豪華な宮殿も多く、エルミタージュ美術館の脇にある冬宮殿、ユスポフ宮殿、ミハイロフスキー城が挙げられる。教会建築ではカザン聖堂、イサーク大寺院、伝統的な建築様式の血の上の救世主教会などは一年中観光客で賑わっている。
サンクトぺテルブルクの周辺にはロシアの皇帝らがが住んだ宮殿が点在している。一番有名なのはプーシキン市にあるエカテリーナ宮殿をはじめとするツァールスコエ•セロー歴史地区。この宮殿の一室があの有名な琥珀の間。また他の歴史地域では「ロシアのベルサイユ宮殿」と呼ばれ、絢爛な噴水で有名なペテルゴフ宮殿がある。
博物館と音楽
サンクトぺテルブルクはオペラやバレーでも有名。皇室の保護を受けたオペラ・バレー劇場といえばマリインスキー劇場。美術館はいうまでもなくエルミタージュ、として古い歴史をしのばせるイコンやロシア人画家の作品を専門に集めた国立ロシア美術館。
食べ物
サンクトぺテルブルクは夏でも比較的涼しいため、ホットコーヒーがとても人気! 町のいたるところにコーヒーメーカーを作り付けた素敵な車がたくさんあり、手軽に楽しめる。ストリートフードと言えば、ロシア風のドネルケバブのシャウエルマがおいしい。
町全体が「野外美術館」と呼ばれ、どこを歩いてもロシアの文化を存分に呼吸できるサンクトペテルブルグ。個人的にどこがお勧め?と聞かれたら、私なら目抜き通りのネフスキー大通りの散歩を選びたい。豪壮な宮殿を見てまわるなら、雪に覆われた冬がいい。冬はあちこちにスケートリンクが現れる。北国の短い夏は一斉に花が開花し、緑の木陰が美しい。そんなときは公園を渡り歩き、自然に囲まれな
がらゆったり本のページをめくるのも素敵だ。
こんなふうに駆け足でご説明いたしましたがいかがでしたでしょうか? サンクトペテルブルクに行かれた方はおられますか? 足を運ばれたという方はぜひ「私の一押し」をお聞かせください。さて次回はモスクワの周辺の町についてご紹介したいと思います! 「黄金の環」という歴史地域を耳にされたことはおありでしょうか。みなさまのご感想や「ぜひここを紹介してください」というリクエストをお待ちしています。