10年前の聖バレンタインデー 祝いの方式
私の中学校時代、同級生にハート型のカードを送る習慣が生まれた。男の子たちというのはだいたい恥ずかしがりやでロマンチック感情をおおっぴらに表せない。だから同級生の大部分はそいう形で「友達だよ!」っている友情的な気持ちを表していた。私にとってはこの聖バレンタインデーはみんなとの仲間意識を強めるチャンスだった。だからみんなにカードを贈っていた。同級生の中には普段はあんまり虫が好かないなぁという子がいるものだ。私はそういう子たちに逆に一番きれいなカードをせっせと選んで、サインして贈っていたものだった。同じ歳の子のなかでも外見や知性の違いからほかの人にあまり相手にされない人はいるものだ。私にはそういう人たちを励ますことは大事だと思えたのだ。
聖バレンタインデー 今の祝いの方式
さて、今どきのロシアでは2月14日はレストランやカフェなどでバレンタインデーをテーマにしたパーティーが開かれることが多い。ハート型の紙やハート型の気球で飾ったり、カップルのための割引もある。
バレンタインデーに恋人に結婚を申し込んだり、結婚登録をしちゃおうという人も多く見られるようになった。その日にめでたくゴールインした人々はこれからの人生、聖バレンタインデーが来るたびにこの日を結婚記念日としても祝うのだ。
お酒を飲むのが好き、朝までのダンスしちゃうという人々にとってはこの日はバー、クラブに行く格好のチャンスになる。
私の友達で、大手メディアアジェンシー「メディアコム」のマーケティングを専門とするマリヤ・アボロノヴァの話では、マーケティングの戦略上、聖バレンタインデーに重要な意味づけをするポジショニングは正しい。バレンタインデーに向けてさまざまなブランドの売り上げが上がっている事実は周知のことだ。マリヤは「2月にも購買意欲の高まりが期待できるなんて、聖バレンタインさまさまだわ」と語っている。
バレンタインデー、日本ではどうか?
私は日本人は聖バレンタインデーをどう受け止めているか、日本の友達を何度も意見を聞いてみた。日本人たちの話では、前は女の人のほうから好きな人にチョコレートを上げる習慣があったけれども、今は会社では上司、同僚に尊敬を表して、自分自身に対して愛の気持ちを表す日になったということだった。
私が日本人だったら、友チョコを選ぶとおもう。日本での留学中は日本人の友達にプレゼントをするのが好きだった。友達は私の上げるプレゼントやお土産をすごく喜んでくれたので、ああ、喜んでくれてよかったなぁとつくづく思ったものだった。お礼としてなかなか素敵なものをもらったこともあった。それも気持ちのいいことだった。残念なことに自分チョコは私にはあんまりうれしくはない。私は甘いものは苦手だからだ。プレゼントの意義はそれをもらった人の喜ぶ顔を見る幸せにあると思う。だから自分で自分にプレゼントするっていうのはあまり面白くないと思う。
これから10年後のロシアでは、若者だけでなく、歳が上の世代の人々も聖バレンタインデーを祝うようになってほしい。みなさん、聖バレンタインデーおめでとうございます。恋人や友達、知り合いからチョコレート1トンぐらいもらえるハッピーな日になりますように!
バランディナ・エレーナ