薬の作用はマウスを用いた実験で調べられた。なおバイオエンジニアたちは初めに老化を促進しやがて死に至る遺伝子改変マウスを作製した。結果、薬を与えられたマウスは、老化の典型的な兆候の進み具合がはるかに遅いことがわかった。薬を与えられなかったマウスは生後200日から250日までに運動性が低下し、皮膚が薄くなったり薄毛が見られたりしたほか、骨や心臓などにも問題が生じたが、薬を与えられたマウスにこれらの兆候が表れるのははるかに遅かったほか、寿命も大きく伸びた(平均290日から335日)。
研究者たちは一風変わった「老化を遅らせる薬」について、人間の身体にも同様の作用を及ぼすだろうとの確信を示している。