20日夜、クアラルンプール国際空港の到着ロビーには大勢の報道陣が詰め掛けた。ハンソル氏がマカオから到着するとの情報をマレーシアの中国語紙・中国報などが伝えたためだったが、空港では同氏の姿は確認されなかった。
中国報は21日、正男氏の遺体が安置されているクアラルンプール市内の病院に同日未明に突如現れた数十人の警察特殊部隊のメンバーを装って病院に入ったと報道。遺体の身元確認のためDNAサンプルの採取を終えたとも伝えた。
ところが、同日午後に記者会見した保健省幹部は「近親者が来てくれることを期待している」などと述べ、近親者からまだDNAサンプルを得られていないと説明した。
地元紙サン(電子版)も21日夜、空港の関連当局に確認したが、ハンソル氏が20日に到着した記録はないと報じた。同紙によると、地元警察幹部はハンソル氏の入国について「多くの問い合わせを受けたが、承知していない。おそらく単なるデマだ」と打ち消したという。時事通信が報じた。