その由来から言って、軍の関係者の人だけお祝いするのかと思いきや、最近は「男性の日」という位置づけになってきています。というのは、ロシアでは3月8日の国際婦人デーをすごく大々的にお祝いするのに、男性の日がないのは不公平だ!という意見があり、祖国防衛者の日のお祝い範囲を「男性全員」に拡大したわけです。この日は、日頃お世話になっている男性の皆さんにお礼の気持ちを表すのにぴったりです。夫や彼氏、父親や祖父、息子はもちろん、会社の同僚や上司もお祝いし、プレゼントをあげたり特別な料理を作ってあげたりします。
日本の皆さんは、男性へのプレゼントといえばバレンタインじゃないの?と思われるかもしれませんが、バレンタインはもともとカトリックのお祭りなので、ロシア人の中には無関心な人もいて(特に上の世代)、全国民的な祝日という感じではないのです。
男性へのちょっとしたプレゼントって悩みますよね!スプートニク日本のスタッフに意見を聞いてみました。まずは、もらう立場の男性から。
ジーマ「僕はブリヌイ(ロシア風クレープ)が好きなので、もらえたらいいですね。ちょうどマースレニッツァだし。靴下は、ちょっと…。子どものときには学校で似顔絵が描かれたコップをもらいました。みんなもらったと思いますよ。それで女性の日には女の子にお返しにコップをあげるというわけ」
アントン「靴下は、もらったらちょっとがっかり。あまりにも月並みなので。いや、もちろん、もらえないよりはいいんですが。あとは髭剃りグッズね。髭剃りクリームはちょっといらないかな」
ふむふむ。靴下と髭剃りクリームは不評なんですね。この2点は「男性の日の超定番」だそうです。では女性の意見を聞いてみましょう。
ターニャ「あー、今日買いに行かなきゃと思ってたのよ。(注:この原稿は2月21日に書いています)そうね、夫は甘党だから何か甘い美味しいものを買うとして、あとは髭剃りクリームかしら」
出た、髭剃りクリーム!笑
アーラ「息子にはちょっといい靴下。一週間使える、品質のいい七足セットをプレゼントしようかと思っているの。自分では買わないけど、実用的に使えるものがいいわよね。義娘の父は田舎に住んでいて庭いじりが好きなので、夜間作業用のライトとか、高級作業用手ぶくろとか、庭仕事に使える実用的なグッズをあげたいわ」
出た、靴下!笑 やはり定番は強しというところですね。
それにしてもロシアに暮らしていると、色々な意味でマッチョかつ紳士的な男性が多いなあと感じます。重いものを持ってくれたり、閉まりかける地下鉄の扉を手で押さえてくれたり(けっこう危険)、ドアを開けてくれたり、席を譲ってくれたりと、見ず知らずなのに親切にしてくれる方が多いです。ロシアは日本よりも、男性が男性らしさを求められる国なのかもしれません。
そういえば私、同僚と上司に何をプレゼントするかまだ考えていませんでした。調査した手前、何か用意しなきゃいけませんね笑 食べ物でもいいそうなので、巻き寿司でも作ろうかと思います。
徳山あすか