村上さんの長編小説は「色彩を持たない多崎(たざき)つくると、彼の巡礼の年」以来、四年ぶり。複数巻にわたる本格長編は、単行本三巻で三百八十万部以上を売り上げた「1Q84」以来約七年ぶりとなる。今回は初版の段階で文芸書としては異例の各五十万部を用意したが、予約が好調で二十日に発売前重版も決定。「第1部 顕れるイデア編」が七十万部、「第2部 遷ろうメタファー編」が六十万部となり、合計で百三十万部に達している。価格は各千九百四十四円。
東京都千代田区の三省堂書店神保町本店では、カウントダウンをして日付変更と同時に販売を開始。店内では徹夜で新作を読むイベントも行われた。参加した港区の大学四年、瀬尾政隆さんは「宝物を手にした気分」と興奮した様子で語り、読みふけっていた。東京新聞が報じた。
ロシアで翻訳が出るのに待ち遠しい。