© Sputnik / Anton Vergunベルゴロドで開かれた大規模な「マースレニツァ」のイベント「ブリニィ・チーズ祭り」の時にマースレニツァという案山子の人形を焼く
ベルゴロドで開かれた大規模な「マースレニツァ」のイベント「ブリニィ・チーズ祭り」の時にマースレニツァという案山子の人形を焼く
© Sputnik / Anton Vergun
「マースレニツァ」は愉快な祭りだけでなく、おいしい祭りだといってもいいでしょう。なぜなら、「マースレニツァ」にはおいしいブリヌィ(ロシア風クレープ)が不可欠だからです。私の家族員は一週間ずっとブリヌィを食べましたが、誰もブリヌィに飽きません。もちろん、中身が変わります。中身としてはブリヌィにジャームからイクラまでいろいろの中身を包んで食べます。ところで、村で作られた本物のバターとクリームの中身は言葉で言い表せないほどおいしいです。柔らかくて甘塩の鯡鱒もブリヌィの中身としてすてきにおいしいです。中身の中ではイクラが最も値段が高いです。今は、ソ連時代と違って、私の家族にとってキャビアどころか、イクラでも高すぎますから、日常生活では毎日食べませんが、祝日にたっぷり食べます。それためイクラの入ったブリヌィは特に私の孫たちにとって祭りの味がします。
© Sputnik / Valeriy Titiyevskiブリヌィ
ブリヌィ
© Sputnik / Valeriy Titiyevski
おいしいブリヌィを作るためには「腕」が必要です。ですから、私の家族では2人だけがブリヌィを焼きます。それは嫁ちゃん(息子の妻)と上の孫ちゃん。嫁ちゃんは生地を用意します。16歳の上の孫はブリヌィを焼きます。彼は熱い焼き鍋に生地を注ぎ込み、ブリンの下の方がたちまちきつね色に焼けると、半分できあがったブリンを投げあげます。うまく投げ上げますから、ブリンは逆さまにフライパンに戻ります。それでブリンのまだ焼いていない裏側を焼きます。
しかし、家族全員がブリヌィを作ることに参加し、それぞれができる援助をします。たとえば、6歳の下の孫娘は机をきれいにして、皿、ナイフ、フォークを並べておきます。私は息子と上から二番目の12歳の孫と一緒に中身を用意する担当です。とうとう熱いブリヌィは机の真中においしそうな山のように重ねてあります。家族がみんな机の前に座って喜んでブリヌィを食べたり、芳しい紅茶を飲んだりします。
もちろん、ブリヌィは、マースレニツァのときだけでなく、いつでも焼くことが出来ますが、太古から来た祭りを祝して作られたブリヌィのほうが比較にならないほどおいしいです。
アーラ・ソロビヨーヴァ