自民党の山谷元国家公安委員長は、南スーダンで国連のPKO活動に派遣されている陸上自衛隊の部隊が5月末をめどに撤収するとの決定について、5月末というタイミングの理由と、撤収は治安情勢の悪化が理由という批判に対する政府の考えをただした。
これに対し安倍首相は、「去年の9月から、NSC=国家安全保障会議と国家安全保障局を中心に具体的な検討を始めていた」とした上で、「南スーダン国内の安定に向けた取り組みが進展を見せ、国づくりが新たな段階に入ろうとしている中、作業の途上だった首都ジュバの道路整備も完了する見込みで、活動に一定の区切りがつく5月末をめどに活動は終了することとした」と指摘した。
また、安倍首相は、撤収に対する南スーダンのキール大統領からの撤退に対する理解と、協力の約束を得たと述べた。
そのうえで、安倍首相は、南スーダンPKOの司令部への自衛隊の要員の派遣の継続と、人道支援などさまざまな形の支援の継続、強化を行うとの見解を示した上で、南スーダン向けの600万ドルの支援実施のための最終調整中であると述べた。
一方、安倍首相は、15日からのティラーソン米国務長官の来日について、「アジア太平洋地域の安全保障環境は大変厳しい状況になっており、北朝鮮情勢をはじめ、地域が直面する諸問題を議論し、さらなる日米同盟強化に関して意見交換したい。また、今後、外務・防衛の閣僚協議、いわゆる2+2を開催し、両国の役割、任務および能力の見直しを含め、同盟の抑止力、対処力を一層強化していく」と述べた。