両国は捜査手法や遺体の取り扱いを巡り対立して互いの国民を出国禁止にするまでに関係が悪化、今月13日から事態打開に向け協議を続けてきた。中国報によるとマレーシア入りした北朝鮮の代表団とマレーシア側の非公式協議が25日、約9時間にわたって行われた。
報道が事実であれば、北朝鮮側が大使館立ち入りを認めたことになり、協議が進展した可能性がある。
マレーシアのザヒド副首相は26日の記者会見で北朝鮮との交渉に関して、27日に公式声明を発表すると述べた。内容は不明だが、正男氏の遺体の引き渡しに関する内容の可能性がある。遺体搬出の目的と移動先は不明。
事件では、北朝鮮国籍の4容疑者が事件直後にマレーシアを出国し、北朝鮮に帰国したとされる。マレーシア警察は事件に関与したとして北朝鮮国営、高麗航空職員の容疑者ら2人の行方を追うとともに、北朝鮮大使館の2等書記官の事情聴取も要請。書記官らは北朝鮮大使館に潜伏しているとみられている。
北朝鮮側は書記官らの出国と正男氏の遺体引き渡しを条件に、平壌に足止めされているマレーシア外交官ら9人の解放を認めると主張している可能性がある。
北朝鮮は事件当初から死亡したのは北朝鮮国籍の男性「キム・チョル」で正男氏ではないと主張。遺体の即時引き渡しを要求していた。