ロイター通信の報道によれば、モニタリング委員会の用意した声明案には採掘制限取引の続行の項目があったものの、総括案からは消えており、表現を変えれば、この問題に関しては合意には至っていないことになる。
一方で産油国らが制限を強いている一方で米国が積極的に採掘量を伸ばしていることは周知の事実。米国の産油量は週を重ねる毎に伸びており、すでに過去13ヶ月で最高の日量913万バレルに達している。この傾向が続けば、米国の産油メーカーはOPEC、ロシア他が解放したニッチを独占してしまい、制限をしいた諸国の計画にはそぐわなくなる。
クウェートの会合参加者らは現時点ではコメントを差し控えているものの、すでに1バレル40ドルを割る予測が出されたことから、状況を注視している。専門家らの間からは、こうした状況はOPECの制限合意の続行にはネガティブに反映する危険性が指摘されている。
なお先にカタールのサダ・エネルギー相が記者団に述べたところでは、OPEC諸国による原油削減義務遂行の水準は現在94%であり、非加盟国の水準は50%である。