韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領の逮捕を受け、韓国紙・東亜日報の報道によれば、収賄容疑などで逮捕された韓国前大統領の朴槿恵(パククネ)容疑者(65)がソウル拘置所内の独房に入る際、しばらく立ち止まったまま涙を流したという。同紙によると、朴容疑者は3月31日未明に収監された後、左胸の部分に「503」の囚人番号が入った薄緑色の囚人服に着替えた。服は女性未決囚用で、拘置所では番号で呼ばれることになる。朴容疑者は同日朝、支給された食パンを口にし、室内で食器を洗って返却したという。
一方、ソウル中心部で1日、逮捕に抗議する集会が開かれた。朴容疑者の支持団体によるもので、参加者らは「虚偽が勝ち、正義が敗れた」と逮捕した検察を非難。「(朴容疑者を)釈放せよ」などと叫んだ。また、「従北(親北朝鮮)政権の政権掌握を防げ!」と5月9日の次期大統領選での左派系候補の当選を阻止するよう訴えた。
一部の韓国メディアは「嫌疑を一貫して否認するという弁護団の戦略ミスが逮捕の一因になった」と指摘した。
聯合ニュースは、法律専門家は「否認ばかりに躍起になっても、判事としては容疑者の逃亡や証拠隠滅を憂慮せざるを得ない」と指摘が出ていると報じた。「認める部分は認め、核心的な事案のみ否認する戦略を取るべきだった」と批判した。1日付の朝鮮日報などによると、朴容疑者の弟、朴志晩氏は弁護団の対応に不満を示し、入れ替えに動いている。