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事件発生後、市内の地下鉄は全線で出入り口が封鎖され、運行が停止した。これに変わって100本を越す臨時バスが追加的に運行されたものの、市民の全員を乗せることはできず、多くの人が町に溢れた。
この事態に普通のドライバーたちは迅速に対応。移動の手段を失った市民たちに誰彼といわず手を差し伸べはじめた。
SNS上にはすぐさま #домой(家へ)#везу(送ります) #пешеход(歩行者)といったハッシュタグが多数表れた。
「ペテルブルク、今日はタクシードライバーとして働いています。地下鉄全線が封鎖だからです。必要な人は連絡ください。23時まで無料でお乗せします。」
「ペテログラツカヤ駅からプロスヴェシャニエ方面までエンゲルス大通りを抜けて走行中。4席空いてます。必要な人は連絡ください。」
「市民は互いに助け合っている。みんな、あなたたちが誇らしいです。」
「無関心ではいられない人たちが無料で人を運んでいる。ピーチェル(ペテルブルグの愛称)よ、君は強い!」
この日、自らも臨時に無償で人を運んだというサンクトペテルブルグ市民のユリヤ・コルニロヴァさんは「停留所に行って、幾人かの人を拾って乗せました。こういう時にインターネットでさかんに哀悼の意を表すけれど、何もしないという人が私にはわかりません。こういうときは本当に何かができるんですから」と語っている。
専門タクシードライバーももちろん 無料でガソリンを提供するガソリンスタンド、渋滞を待つ間、お客さんに自腹でコーヒーを出していたカフェもあった。