ロシアの報道機関が日本をどういう視点でとらえているかを短い引用でご紹介します。週刊ダイジェストの完全版はポッドキャストでお聞きいただけます。こちらからお入りください。
「科学アカデミー内では日本の対北朝鮮制裁を効力なしと評価」
日本が2006年に発動した対北朝鮮制裁はさらに2年延長しても日本の期待が報われることはなく、逆に北朝鮮への制裁を強化することで新たなミサイル発射を招く恐れがある。拉致被害者問題は核ミサイルの開発の遥か前に存在していたからだ。
「日本にある北朝鮮指向のディアスポラは独自のビジネスを展開し、北朝鮮にかなりの量の外貨を送金していて、これが北朝鮮の外貨獲得には重要な源となっている。日本はこのチャンネルを封鎖することで北朝鮮の経済状況を複雑化させている。」
(4月7日付けコムソモーリスカヤ・プラウダ紙に掲載の東洋学者のキスタノフ氏へのインタビュー)
「ロシア製中性子検出器は福島第一原発事故処理の救世主となりうる」
日本がロシア企業ロスラオを、福島第一原発が抱えるアクチュアルな諸問題解決に向けた協力に引き込んだのは、今回が初めてではない。以前日本政府は、ロ スラオを汚染水からトリチウムを除去する技術検証プロジェクト実施のため選んだ3つの外国企業のうちの一つに含めている。
核分野のリーダー役であるロシアは、原子炉の設計に関係した学術的技術的開発、そして核燃料開発のレベルにおいて、世界の先導役だとみなされており、またロシア製の原子力エネルギー設備も、世界で最も信頼性が高く安全なものの一つだと考えられている。
(ロスラオへのインタビュー、スプートニク)
ヴォストーチヌィ宇宙基地で日本は商用打ち上げを検討
「日本側は大きな関心を持って、ロシア極東に建設中の新しい宇宙船発射基地ヴォストーチヌィを見守っている。彼らは、宇宙基地使用についてどういった協力のバリエーションがあるかに関心を持っている。」
サヴェリエフ副社長は極東のイノベーション発展の中心地となるのがヴォストーチヌィ宇宙船発射基地であることから、日本がここからの商業ベースでの宇宙機器打上げを検討していると指摘し、基地のインフラ整備への日本の融資について現在、ロスコスモスとJAXAがその可能性を検討中だと語った。
(4月7日、リア-ノーヴォスチ通信、国営企業ロスコスモスのサヴェリエフ国際活動担当副社長へのインタビュー)