スプートニク日本
遺族代表の主婦冨永真由美さん(58)=熊本市=は「悲しみが癒えることはない。それでも多くの人に支えられてここまで来た。熊本が笑顔と活気にあふれるふるさとに再建されることを願う」と述べ、復興への決意を表明した。
県主催の式には、遺族99人と蒲島郁夫知事、安倍晋三首相ら計365人が出席。式の冒頭に全員で黙とうした。蒲島知事は「『熊本県には決して大きな地震は来ない』。そんな過信が、私の中にあったのではないか」と自問していると述べ、災害への万全の備えを誓った。
安倍首相は「一日も早い生活の再建と被災地の復興を実現するため、政府一丸となって全力で取り組んでいく」と強調、インフラや熊本城の復旧などを課題として挙げた。献花も行われた。2度目の大きな揺れを観測した「本震」が起きた16日にかけて、被害の大きかった益城町や南阿蘇村など各地で犠牲者に祈りがささげられる。
熊本地震による住宅の全半壊は4万2千棟を超え、なお4万7千人以上が仮設住宅など仮住まいでの暮らしを続ける。熊本城も大きく損壊。今月9日までの約1年間、震度1以上の地震を4200回以上記録している。