日本にとって今 島が非常に必要

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ここ数年、太平洋西部海域では、小さな島、時には海面に少し顔を出しているに過ぎない岩礁でさえ、大きな価値あるものとされ、国家間の領有権争いの対象になっている。日本政府も、こうした傾向と無関係ではない、彼らは148もの小さな島々を管理するプランを作成した。そしてこれは、単に紙の上だけのプランにとどまらず、2017年、海上保安庁は、2100億円(14億ドル)というこれまでなかった規模の予算を受け取ったほか、一年間で8隻の新しい艦船を手にする。そして人員も、200人以上増やされる。

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遠く離れた島に対する管理システムの整備は、数年前から始まり、2014年12月には、280の島々の国有化に関する政府プランも発表された。その結果。273の島々が国有化され、それにより日本は、自らの領海の境界線について、それを目立って拡大する方向に舵を切った。それまで2011年には、日本の排他的経済海域にある99の離島が国有化された。言いかえれば、これは、島々に対する国家コントロールを確立してゆくプロセスであり、現在それは終わりに近づいている。

現段階で念頭に置かれているのは、島に、港や行政関係あるいは、その他の施設を建設する場所を決めることだ。その島を、国の所有物であると宣言するためには、土地の割り当ては純粋に形式的なものだろうが、技術的には少なくない難題を解決する必要がある。なぜなら圧倒的多数の島々は、船が停泊するのに都合の良い場所を見つけるのさえ大変難しいし、海上に少し顔を出している岩礁のような「島」には家を建てる平らな場所さえないからだ。中には、火山活動が活発で危険なところもある。

日本政府が離島にかくも大きな関心を示している基本的な理由の一つは、地元の漁師も必要としなかったスプラトリー諸島(南沙諸島)の小さな島々さえ占拠する、広大な南シナ海での中国の政策である。実際、中国は、最も小さな島にも、高床式の国境警備隊員の詰め所を置いた。島々では主に盛り土作業がなされ、常設の小さな軍事都市が建設された。中国の軍人達がスプラトリー諸島に建設したものの中には、長さ2700メートルから3300メートルのコンクリート舗装された滑走路を持つ3つの飛行場もある。今これらの島々は、海南省サンシャー市管区(全人口1440人)に含まれるナンシャ-郡となっている。このように、小さな島でも全くのところ、大きな問題となり得る。中国の例は、海上に顔を出した小さな岩礁も、国家の領土の完全な一部に代わり得ることを示している。

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しかし島の問題を考える際、日本政府にもかなり興味深い点がある。政府の離島振興プログラムに入っている島々の中には、新潟県の佐渡や島根県の隠岐も含まれるのだ。これらの島は、本州西部沖の日本海に位置する。 どう考えても、佐渡や隠岐を、人里離れた絶海の無人島などと呼ぶことはできない。新潟市沖60キロの佐渡には、およそ7万人が住んでいるし、山陰の島根県沖50キロに浮かぶ4つの主な島と18の小さな島々からなる隠岐には、2万4千5百人が居住している。佐渡も隠岐も、無人島ではないが、様々な国のインフラを整備する場所とするプログラムの対象だ。そうしたインフラの中には、軍事的施設も除外されてはいない。そのため、日本政府はそうすることで、こうした島に対する自分達の関心を若干カムフラージュするつもりなのではないかとの印象が生じている。

私の見るところ、日本政府のこうした島々に対する関心は、北朝鮮からのミサイル攻撃の脅威によっても説明できる。佐渡も隠岐も、もし北のミサイルが広島や東京近郊にある巨大な軍事基地をめがけて発射された場合、最もあり得る軌道上に存在しているからだ。従って、THAAD(高高度防衛ミサイル)やその他何らかの対空ミサイル防衛システムの中隊が(例えば、イージスシステムを備えた駆逐艦の基地が)佐渡あるいは隠岐に置かれるならば、飛行中のミサイルを迎撃できる可能性は、本質的に高くなる。

ただ日本政府が、佐渡や隠岐を迎撃基地として用いることについて、特に、在日米軍基地へのミサイル攻撃という北朝鮮による明らかな脅迫がなされている中、その理由を率直に説明するのを妨げているものは何なのか、それだけは明らかではない。もしかしたらそれは、こうした島々でのインフラ整備をめぐる日本政府の考えが、防衛目的だけではないからかもしれない。

なお記事の中で述べられている見解は、必ずしも編集部の立場とは一致していません。

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