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今年第一4半期のオーストラリアのGDPは、昨年の同じ時期に比べ0,3%増えた。これにより同国経済は、1991年6月から続く技術的な景気後退(2期続いてGDPが下がる)を避けることができた。
年間について言えば、GDPは、1月から3月期に1,7%増加した。前の四半期も2,4%増えている。オーストラリアのマスコミ報道によれば、20の部門のうち17で、第一4半期に伸びが見られた。下がったのは、ヌ病や林業、漁業といった部門だった。
1991年半ば、オーストラリア経済の規模は1872億ドルだったが、昨年末には、GDP全体で4220億ドル相当となった。つまりこの間に、125%経済規模が拡大している。
オーストラリアは、世界を1990年末及び2008年に襲った金融危機を含め、4度の経済ショックを上首尾に切り抜けた。
この国の経済では、サービス部門が支配的で、GDPのおよそ68%を占めている。なおGDPで各部門が占める割合は、鉱業が10%、さらに有用鉱物採掘に関連した経済部門が9%である。経済成長は、かなりの程度、鉱業と農業に依存しており、それらは主に、中国日本、韓国など東アジア市場に輸出されている。
オーストラリアは豊かな天然資源国で、鉄鉱石や金などの有用鉱物のほか液化天然ガスや石炭などのエネルギー資源にも恵まれ、さらに加えて小麦や羊毛など農業・畜産製品の輸出国のひとつでもある。なお農業や天然資源がGDPで占める割合は、全部で3%から5%に過ぎないが、この国の輸出の活性化に本質的な貢献を果たしている。