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IHS Markit報告書では「『ダーイシュ』のリーダー、バグダディが『カリフ国家』の樹立を宣言してから3年で、組織は支配地域の60%を失い、収入は80%を減少した」と述べられている。
Conflict Monitorは「これは『ダーイシュ』が4年目に存在し続けることができないことを意味している。2015年1月、『ダーイシュ』の支配面積は9万800平方キロメートルだったが、2017年6月にはすでに3万6200平方キロメートルになった」と発表した。
また報告書では、「ダーイシュ」の石油生産及び売却による1カ月当たりの平均収入は88パーセント減少し、税金徴収による収入は、2015年比で79%減ったと指摘されている。
IHS Markitの中東担当主任アナリストのリュドヴィコ・カルリノ氏は「支配地域を失ったことが収入減少の大きな原因だ。人口の多いイラクの都市モスルと、石油が豊富なシリアのラッカとホムスに対する支配を失ったことが大きく影響した」と分析している。
一方、専門家たちは、「ダーイシュ」によるテロの脅威は高まり続ける一方だと指摘している。
報告書では「軍事的敗北は『ダーイシュ』を支持する人々の考えに大きな影響を及ぼさない。支配地域を失ったことは、外国でのテロの実施に関する活動の活発化を促進するだろう」と述べられている。
先の報道によると、国連安全保障理事会は、「ダーイシュ(IS、イスラム国)」戦闘員のおおよその数を算出した。