10トントラックも吹っ飛ばす突風で空を飛ぶロシア「お遊び」施設、日本にオープン 【体験レポ】

© 写真 : Anastasia Fedotovaロシア企業 日本人客の空中飛行を実現
ロシア企業 日本人客の空中飛行を実現 - Sputnik 日本
サイン
2017年4月、ロシアの企業「Flystation(フライステーション)」は日本で初めてとなる「エアロチューブ」の建設を完了した。今や飛びたいと願う人は誰でも、自分の夢を実現することができる。「スプートニク」の特派員が自由に飛ぶとはどういうことか身をもって体験し、その感想をお伝えする。

スプートニク日本

「エアロチューブ」とはいったい何か?

「エアロチューブ」とは、空中を自由に飛ぶことを可能にする新しいタイプのスポーツアトラクションである。主催者によれば、チューブ(円筒)の中を飛ぶというのはパラシュート飛行に似ているが、ひとつだけ違いがある。「エアロチューブ」は安全性が100%保障されているのだ。

© 写真 : Anastasia Fedotovaロシアの企業「Flystation(フライステーション)」
ロシアの企業「Flystation(フライステーション)」 - Sputnik 日本
ロシアの企業「Flystation(フライステーション)」

どのような仕組みなのか?

飛行用の空間は高さ19.6メートル、直径4.5メートルのガラス製の円筒である。中に入った人はものすごい速さの空気の流れによって上に向かって浮き上がる。空気の流れの最高速度は時速360キロだが、初心者は時速約180キロの速さで飛ぶ。空気の循環は普通のエアコンと同じ仕組みで行われている。つまり空気は外から取り込まれ、冷却装置を通って、4つのモーターの力で圧力をかけられ円筒に送り込まれる。

時速360キロとはつまり、風速100メートル。これは史上最強の台風30号で観測された最大瞬間風速105メートルに匹敵し、大型トラックも吹き飛ぶ威力だという。

© 写真 : Anastasia Fedotova「エアロチューブ」
「エアロチューブ」 - Sputnik 日本
「エアロチューブ」

危険性は?

主催者によると、このアトラクションは全く安全なものだ。初心者は、経験豊かで日本語を話す複数のインストラクターの監督のもとで飛行を行う。彼らはロシアで専門的な訓練を受けた人たちだ。インストラクターは常に客に同行し、文字通り客を支えるので、このタイプの飛行は「フライング・タクシー(空飛ぶタクシー)」という名前がつけられてすらいる。客は全員必ず飛行前の訓練を受けなければならない。この訓練では、ある一定の姿勢に身体を保つ方法を身につけ、基本的な安全規則を学ぶ。それぞれの客に特別なウエアとゴーグル、耳栓、防護ヘルメットが渡される。その他、飛行は毎回複数の技術職員が監督し、この職員がコンピューターを通して空気の流れの強さを調節し、不測の事態が発生した場合はシステムの電源を切ることになっている。そのような事態には、もちろん地震も含まれる。「Flyingstation Japan(フライングステーション・ジャパン)」のナジェージダ・イノウエ社長によると、アトラクションの建物はロシアの震度9(東日本大震災規模)までの地震に耐えることができ、深さ56メートルの複数の杭の上に建てられている。強い揺れの際には、空気を円筒に供給する装置は自動的に電源が切れる。それでも中にいる人が下に向かって急に落下せずに、ゆっくりと安全ネットに降りられるように、あらゆる対策が施されている。

© 写真 : Anastasia Fedotova飛んでみよう!
飛んでみよう! - Sputnik 日本
飛んでみよう!

さあ、飛んでみよう!

高所恐怖症であり、フィジカル的にどちらかと言えば良い準備ができていないにもかかわらず、私たちはこのアトラクションを自分で試してみることにした。はたから見れば円筒の中での飛行はとても単純に思われる。人間が力を抜いて、プールの中の水中でそうするように空中で横になり、インストラクターがその人を遊ばせている。そのため、初めての飛行が5分を超えることはない、という事実にひどく驚かされる。円筒の入り口の前でインストラクターが私たちにポーズを示して見せる。平穏に飛行を楽しむためにはその姿勢を保つことが不可欠だ。両腕を前に、両足は力を入れて伸ばし、頭は上に軽く持ち上げる。簡単だ!

© 写真 : Anastasia Fedotova飛行前の訓練
飛行前の訓練 - Sputnik 日本
飛行前の訓練

ところが、円筒の中に入ってみると、空中で芸当をすることの見かけの気軽さは、見かけでしかないことがすぐにわかる。大きな空気圧のもとでの慣れない環境に置かれた身体は言うことを聞かず、筋肉はトレーニングマシンを使っている時よりも緊張している。最初にインストラクターが示していた姿勢を保つのはとても難しい。この円筒の中で人がどれほどの負荷を感じるかをだいたい想像するためには、高速で走っている自動車の窓を開けた時の感覚を思い出してほしい。空気の流れのせいで音が聞こえなくなり、身体に大きな圧力がかかる。「エアロチューブ」の中で飛行する時は空気の流れの速度はずっと速く、負荷は文字通り筋肉のすべての部分にかかってくる。それにもかかわらず、自由の感覚と空中を飛んでいる感覚は、慣れない、そして居心地の悪いすべての瞬間を上回る。

空中の環境に慣れたあと、初心者はインストラクターと一緒に19メートルの高さまで浮かび上がる。そしておそらく、これが最も心を惹きつける感覚だ。分泌されるアドレナリンとエンドルフィンの量で比べれば、この飛行はジェットコースターを凌いでいるのだ。

空中を飛んだあとにはうれしいボーナスがある。Flystationのチームが客の一人ひとりのために撮影する映像と写真である。その他にも、こんな大きな負荷がかかったあとの空腹を満たすために、2階でロシア料理を食べることもできる。

こんな楽しい飛行をあなたも試されてはいかが?

© 写真 : Anastasia Fedotovaスプートニクの特派員、飛行を体験
スプートニクの特派員、飛行を体験 - Sputnik 日本
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スプートニクの特派員、飛行を体験
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スプートニクの特派員、飛行を体験 - Sputnik 日本
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スプートニクの特派員、飛行を体験
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スプートニクの特派員、飛行を体験
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