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科学誌『Nature』に掲載された研究が示すところ、活発度は、各国住民のスマートフォンから届いたデータを用いて評価された。
スマートフォンの多くには加速度センサーが内蔵されており、それは歩数計として使用することも可能。結果、70万人以上から1分毎に届く総計6800万日分のデータを調べることができた。研究は同分野における最も大規模なものの1つになった。世界平均で、1人あたり1日4961歩を歩く。
各国の平均歩数は?
① 香港 — 6880歩
② 中国 — 6189歩
③ 日本 — 6010歩
④ スペイン — 5936歩
⑤ 英国 — 5444歩
⑥ 米国 — 4774歩
⑦ アラブ首長国連邦 — 4516歩
⑧ ブラジル — 4289歩
⑨ インドネシア — 3513歩
一方でチームは、歩数が肥満状況に反映されていないとの結論に至った。鍵となる要因は「活発度における不平等」。それは貧富の格差である福祉の不平等に似たものだが、ここでの格差は活動度にある。活動度の差が大きいほど、肥満率が高いとチームは述べる。
最も活発度の差が小さいのはスウェーデンと日本。そして予想通り、そこでは肥満率が低い。米国とメキシコの歩数はほぼ同じだが、米国では差が大きく、肥満率も高い。
また、日本のような肥満率が低く、活発度の差がわずかな国では男女が同程度の熱意をもってトレーニングに励んでいる。しかし米国やサウジアラビアのような大きな差がある国では、女性の活発度が低い。その上、女性への肥満の影響はより致命的なのだ。
また、活発度に影響を与えたのは、諸都市のデザイン。例えばニューヨークやサンフランシスコでは歩行者が街を移動しやすいようにデザインされており、活発度を高める要因となっている。
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