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実験では、人間によく似たサルが持つ、計画を立てる能力を調べるために以前用いられた手法が使われた。まず最初に研究者が、お菓子の入った小箱を適切な大きさの小石を使って開ける方法を複数のカラスに教える。翌日、研究者はカラスに様々なアイテムの中からどれか一つを選ばせる。選択肢の中には、小箱をあけるのに適した小石があり、その他のアイテムは箱を開けるには大きすぎるか小さすぎるものだ。この時小箱そのものはカラスの目の前には置かれず、カラスがどれか一つを選んでから15分後たって初めて研究者が小箱を持ってくる。
最初に箱の開け方を教わってからかなりの時間が経過しているにもかかわらず、カラスは小箱を開けるのに必要な小石を80%の確率で選び出し、それを使って86%の確率で小箱を開けることに成功した。
また、カラスは決まったアイテムと餌を交換する能力があることも分かった。ある実験では、人間が水色の瓶の蓋と引き換えに自分たちに餌を与える、ということをカラスが短時間で学習した。注目すべきことは、数時間に及ぶ大きな間隔をあけて餌を与えられたにもかかわらず、提示された数多くのアイテムの中からカラスはまさにその必要な瓶の蓋を選び出した、ということだ。