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ロシアの精神科医ミハイル・ヴィノグラドフ氏は、この仮説に次のようにコメントした-
「患者と一緒に彼らを同情し始める医者は悪い医者だ。同情はストレスを軽減するが、ストレスと戦うことはせずに、それを奥深くへ追いやってしまう。緊張が募り、その結果、深い長期的なストレスが生じ、臨床的うつ病に近づく。反対にストレスがある時には、集中し、あらゆる精神力を呼び起こして、小さなものでもいいので、この人生で得た勝利を思い出すことだ」。
また専門家たちは、自分に同情することは、外部刺激に対する反応を弱めると述べている。これは、被害者の特徴だ。ストレスに対してこのような反応をすると、神経伝達物質のアセチルコリンの放出が増加する。高濃度のアセチルコリンは、血管に悪影響を及ぼす。血管の緊張は低下し、血圧が下がり、自律神経のバランスが崩れ、パニック発作が起こる恐れがある。専門家らは特に、風邪をひいた時に自分に同情しないよう勧めている。回復が遅れる可能性があるからだという。統計によると、不安になったり、自分に同情する傾向が強い人は、その思い込みによって、風邪をより苦痛に感じるという。