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同紙によると、事件は3日朝に起きた。警察によると、アーグラ付近にあるムトナイ村に住む精神的に不安定な女性マーン・デヴィさん(65)が、帰宅途中に道に迷い、見知らぬ地区に入り込んだ。これは地元住民のパニックを呼んだ。
とはいえ、パニックを呼んだのはどちらかと言えば次の事実だろう。つまり、デヴィさんが見知らぬ地区に現れた時、首都デリーや近隣地域で、何者かが女性を襲い、意識を失った女性の結われたうしろ髪を切り取るという、不可思議な噂が流れていたのだ。
人々はこの仕業を半神や幽霊から、半猫や魔女にまで見た。しかし警察当局は定期的に、出来事に「神秘的なもの」は伺われず、市民にパニックを引き起こそうとしている若い人々の仕業だと疑っていると発表している。
この発表にも関わらず、デヴィさんの息子によると、襲い掛かってきた人々はデヴィさんを悪魔呼ばわりし、「女性の髪を切り取りに来た」と非難した。デヴィさんは病院に搬送されたが、棒による無数の傷により死亡した。
— Mona Eltahawy (@monaeltahawy) 3 августа 2017 г.
ダリットはインド最下層カーストの1つ。最下層カーストへの差別は形式的には禁止されているものの、実際には日常生活における偏見が今日にいたるまで残っている。ダリットがたびたび根拠のない種々の批判を理由としたリンチの犠牲者になることは珍しくない。
これより前、インドで今月3日、母親(16)に墓地に生き埋めにされた生後1週間の赤ん坊が、数時間後に地中で発した泣き声によって村人たちに発見され、救出される事件があったことが28日、明らかになった。母親は殺人未遂に問われる可能性があると時事通信が報じた。