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ホローポイント弾 — これは、柔らかい金属で出来た弾丸で、人体などの標的に着弾すると花のように広がり、殺傷力を増加させる。今日、正規軍は人道的な理由からも、実務的な理由からもホローポイント弾を用いない。この柔らかい弾は防弾ベストを貫通しないのだ。しかし、各国の警察は使用している。跳弾が起きないため人混みでの銃撃戦に向いている上、犯罪者の脚を撃つことで瞬間的に無力化できるためだ。
ナパーム弾は、主燃料としてナフサを用いたゼリー状の油脂焼夷弾。燃焼しやすく、長時間・広範囲を燃やす上、あらゆる表面にくっつき、垂直にも付着する。ナパーム弾の消火はほぼ不可能。ベトナム戦争で米軍はナパーム弾を用いて、多くの村や大量の森林を燃やした。ナパーム弾は空爆、火炎放射器、焼夷弾で用いられていた。人体についたナパーム弾は落とすことが困難で、広範囲のやけどをもたらし、犠牲者は痛みによるショックでしばしば命を落とした。
クラスター爆弾 — 広範囲に効果を及ぼすこの無差別兵器は、人工が多い地域で用いられると特に危険だ。薄い膜で覆われた大きな爆弾には10キロ以下の小型爆弾が最大100個詰められている。クラスター爆弾は投下後に破裂し、容赦なく死の雨を広範囲に降り注ぐ。
白リン弾 — 自然燃焼し、燃焼時に酸素を奪う兵器。大量の水がなければ、白リン弾の消火は実質不可能だ。白リン弾は開かれた場所でも、隠れた兵器にも効果があり、兵器を破壊する。白リン弾が文字通り中まで人体を焼き尽くした例も確認された。なお、リン燃焼で形成された窒息性ガスは火による死を免れたものも殺した。
対人地雷は対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約を締結・批准していない国でまだ用いられている。20世紀初頭に全ての戦争や軍事衝突で広く用いられた。戦争終了後に全ての地雷原を発見して除去できるわけではなく、民間人が踏み抜くこともありえる。どれだけの地雷が撤去されていないかは不明だが、多くの専門家の算出によると、数百万個に上る可能性がある。
© AFP 2023 / Raul Arboleda対人地雷
対人地雷
© AFP 2023 / Raul Arboleda