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中近東地域に関する専門家、ウラジーミル・エフセーエフ氏は「米国は、イランが自ら核合意から脱退するよう仕向けようとしている。米国自身が合意から離脱すれば、合意成立に取り組んだ欧州諸国に大きな政治的困惑を抱かせることになる」と述べている。
エフセーエフ氏によれば「米国以外の国はすべて、核合意を最後まで履行しようと考えており、この合意を完全に消滅させる理由を見出してはいない」。
ロシア連邦会議(上院)国際関係委員会のウラジーミル・ジャバロフ第一副委員長は、米国がそのように行動している理由を「経済的競争相手を排除するため」とし、以下のように述べている。
「米国はイランを天然ガスの輸出市場における深刻な競争相手とみている。イランは天然ガスの埋蔵量が世界で最も大きい国の一つだ。米国は自国産の価格の高い液化ガスを世界中に輸出しようとしているため、新たなプレーヤーの出現は不利となるのだ。だから米国はこれからも、いかなる代償を払ってもイランを制裁下に置こうとし続けるだろう」。
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