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北朝鮮は15日、またしても中距離弾道ミサイルの発射実験を強行した。
同日、クリンツェヴィチ第1副委員長は記者団に対し「北朝鮮のミサイル発射実験が回数を重ねるごとに、世界情勢の緊張が高まり、破滅に至る進展はますます現実的なものとなりつつある」とコメント。
クリンツェヴィチ氏は、北朝鮮政府の行為はこれまで同様、露骨な挑発だと非難しながらも「別の厳重かつ強硬な表現で評することもできるが、非難の言葉の全ては、しかも一度ならず言い尽くされてしまった。それにもかかわらず、残念ながら問題解決に向けた前進は1ミリたりとも見られない」と現状を説明した。
同氏は、北朝鮮への経済制裁には全く見込みがないことがわかり、軍事的な脅威は同国の指導者を憤らせるだけだと指摘。韓国の対抗措置として実施した弾道ミサイル発射訓練も、北朝鮮に影響を与えることはまずないだろうと評する。
このような状況にあっても、「北朝鮮の主権侵害や強硬手段で同国に影響を及ぼす試みをやめるという公式声明を米国が出すことによって、情勢を変えることはできるだろう」(クリンツェヴィチ氏)
しかしながらクリンツェヴィチ氏は、たとえ世界平和という最も重要な目的のためであっても、トランプ米大統領が自分の主張を曲げこのような声明を発表することはできないだろうと予想する。同氏によると、そのような行動はアメリカでは弱さとして受け止められ、汚名に等しいものとされるのだという。