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「ミャンマー政権は軍事作戦を停止し、市民に人道援助を行うために無制限の受け入れを確保せねばならない。ミャンマー政権はあまりに長い間その地位が確定されないまま放置されているロヒンギャの不服に注意を向ける必要がある。」
国連人権理事会は今年3月、ロヒンギャ族の問題を解決するため国際調査団の設置を決議している。調査団のダルスマン団長は迫害の事実確認の重要性を訴え、ミャンマー政府に調査団受け入れを求めた。これをうけてアウンサン・スー・チー国家顧問兼外相は首都ネピドーで演説を行い、調査団受け入れの意向を明らかにしている。共同通信が報じた。
ラカイン州でのイスラム教徒のロヒンギャと仏教徒との民族・宗教紛争は100年以上続いているが、緊張が特に高まったのは、2011年にミャンマーが軍事政権から民主化に舵を切った後の数年だ。2012年に大規模な衝突が起き、7万5000人のロヒンギャがバングラデシュやミャンマー政府による難民キャンプで避難する憂き目を見た。
2016年10月にはロヒンギャの一部武装勢力がミャンマーの国境警備隊施設を襲撃、9人の警備隊が死亡した。これを受けて、ミャンマー軍がラカイン州を武装勢力から「清掃」する大規模作戦を開始し、現在にいたるまで続いている。