スプートニク日本
溶岩洞と呼ばれる洞窟は、火山の噴火で流出した溶岩が山の斜面を流れていくうちに不均等に固まって形成される。溶岩の表面が先に冷めて固まり厚い殻となり、内部層の「断熱材」がつくりだされる。冷却が続くと殻の厚さが増し、溶岩はしだいになくなり、チューブ状の外殻が残り、地下トンネルが形成される。
パドヴァ大学とボローニャ大学の学者たちは、溶岩チューブ(溶岩洞)が、移住した人間を放射線や隕石落下から守る自然のシェルターになるのではないかと考えている。デイリー・メール紙が報じた。
2つの学者チームは、この理論に基づいてランサローテ島(スペイン)、ハワイ島、アイスランド島、シチリア島、ガラパゴス諸島などの溶岩チューブを調査した。
溶岩チューブは長さが65キロに達するものもあり、居住施設の設置には十分に適していることがわかった。またこのような洞窟は月にも火星にもある。
学者らは電子モデリングを用いてこのようなシェルターが人間を隕石の落下や悪天候から守ることができるとの確信を抱いた。
パドヴァ大学のリカルド・ロゾボン博士は、重力が溶岩チューブの大きさに大きな影響を与えていると指摘する。地球の溶岩チューブの直径が20メートルだとしたら、火星では250メートル、月では溶岩チューブの高さは1キロに及び、長さは数百キロに達するという。
関連記事