イラク・クルド自治区巡る戦争の可能性と、今後の展開 専門家の見解

© Sputnik / Hikmet Durgunアルビール、クルド人自治区の主都
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ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所(IMEMO)国際安全研究所の主任研究員であり専門家の分析センター「ヴァルダイ・クラブ」の専門家スタニスラフ・イヴァノフ氏が、スプートニクに対して、イラクのクルド人自治区を巡る戦争の可能性と今後の展開について見解を示した。

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イラク北部のクルド人自治区で25日、独立を問う住民投票が行われた。クルディスタン選挙・住民投票最高独立委員会の情報によると、有権者の92.7%が独立に投票。イラク政府は一方、住民投票が違法だとして、クルディスタン地域政府(KRG)と投票結果について話し合うことはないと強調した。住民投票実施にはまた、隣国のトルコやイラン、さらに米国や国連も反対した。ロシア外務省は先に、ロシア政府は独立を問う住民投票実施を受けて、クルド人自治区とイラク政府が対話によって全ての問題を解決することを呼びかけるとともに、イラクの領土の一体性を支持するという声明を出した。

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イヴァノフ氏は「イラクのクルド人自治区の独立が発表された場合、イスラエルは公的に承認する可能性すらある」と述べた。

住民投票に反対するトルコやイランの反応についてイヴァノフ氏は、「彼らは落ち着きを取り戻し、全てが以前通りになる」とした上で「誰もクルド人自治区と戦争を起こさないし、国境を封鎖することもしない。これは戦争と同義で、国際法によると、こうした封鎖は宣戦布告を意味する」との見方を示した。

イヴァノフ氏は「自治」という用語がクルド人自治区にとって容認できないのだと指摘。さらに、「イラクの内閣はクルド自治政府に、同地域の国境検問所を全てイラク政府の管理下に移し、他国政府には、石油分野においてクルド人自治区との連携を打ち切るよう長らく要求しているが、これはすでに事実上実行不可能なのだ」と述べた。

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