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B.o.B.さんは先日、クラウドファンディング事業をオンラインサービス"GoFundMe"で立ち上げた。事業の内容は、集まった資金で幾つかの人工衛星を購入して宇宙に打ち上げ、収集したデータから地球が実際はどのような形状なのかを確かめるというもの。水平線の写真では湾曲している部分がないため、地球はもしかすると本当は平面状なのかもしれないと考えているのだ。
2010年と2014年と2度の宇宙飛行経験を持つNASA所属の元宇宙飛行士テリー・バーツ氏はツイッターに「B.o.B.さんのお金をかなり節約させてあげよう。だって地球は丸いのだから。私はその周りを飛行したんだ」と書き込んだ。
— Terry Virts (@AstroTerry) September 27, 2017
バーツ氏のコメントに、別の元宇宙飛行士バズ・オルドリン氏も賛同。同氏は1966年に宇宙船「ジェミニ」号で地球軌道を59周した経歴を持つほか、69年にはニール・アームストロング氏の次に月面歩行を行った人物として知られる。「私も飛行したよ。天体が運行する曲線状の道筋で『軌道』というものだ」とオルドリン氏は説明。
同じく元宇宙飛行士のスコット・ケリー氏もB.o.B.さんのために、地球の丸さを示す動画をツイッターに掲載した。この動画はケリー氏自身が国際宇宙ステーション(ISS)滞在時に撮影したものだ。「球体であることを示してくれと?じゃこれを見てごらん。地球の周りは完全なる軌道だ。だから、集めた金は(ハリケーン被災地の)プエルトリコに寄付したらどうだい?」。
— Scott Kelly (@StationCDRKelly) September 27, 2017
最近、地球は実は平面状なのだと考える人が世界中で増えていることが世論調査などでわかっている。この大昔に否定されたはずの地球平面説に賛同する人は、米国内だけで4万人を超える。このような傾向は将来の技術発展に深刻な影響を及ぼすことになると学術界では懸念されている。
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