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バスク地方の「EKAIセンター」所長、アドリアン・セライア氏は「スプートニク」に対し、「治安部隊の行動を考えると、スペイン政府の政策は、真剣に言って破滅的であると言える。スペイン政府は、国家警察と親衛隊が人々に投票しないよう強制しようとしている抑圧国家のイメージを国際社会に与えることになった」と語った。
また、「カタルーニャの住民に対する警察による暴力は、スペイン内の他の民族集団、中でもバスク人にとって政治意識を目覚めさせるものだ。バスクの政治家は、今後どう行動すべきか判断するために事態の進展を見守っている」とも述べた。
セライア氏によると、カタルーニャ州はスペインで最も豊かな地域の一つだ。人口と国内総生産(GDP)の全国に占める割合はおよそ20%に上る。スペイン政府の政策は「現在これまでよりも苛烈」になっており、このことは短期的には当事者間の対話における「あまり前向きでない事態の進展」につながることは間違いないという。
スペイン中央政府からは承認されず、投票実施まで同国の憲法裁判所によって凍結される中、カタルーニャ州の独立の賛否を問う住民投票は10月1日に行われた。投票には同州の有権者530万人のうち220万人が参加し、90%が同州のスペインからの分離独立に賛成票を投じた。
カルレス・プチデモン州首相は4日、今後数日以内にカタルーニャ州がスペインからの独立を宣言すると発表した。
これより先、ロシアのプーチン大統領は、1日にカタルーニャ州で実施された独立の賛否を問う住民投票について、スペインの内政問題だとの認識を示し、「率直に言って、スペインについて我々は非常に心配している。だがこの問題はもちろん、スペインの内政問題だ」と述べている。また、「危機を克服することができるよう」望んでいるとも語った。