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今回の世界銀行のデータは2017年の国連による人口調査に基づいたもの。この人口調査は2015年の各国の公式統計に国連独自の分析を加えて2年に一度発表されており、次回は2019年に公表される。
世界銀行によれば、ロシアでは43%の男性が65歳までに死亡しており、ウクライナとベラルーシではこの数字はわずかに低く40%、以下モルドバで37%、リトアニアで36%となっていて、ジョージア、アゼルバイジャン、ブルガリア、ハンガリー、ルーマニア、アルメニア、エストニアと続く。
一方、65歳までの男性の死亡率が欧州で最も低いのはアイスランドとスイスで、10%程度。またスウェーデン、イタリア、オランダ、マルタ、ノルウェーも11%以下となっている。平均寿命の長さで上位を占めるのはアイスランド、キプロス、スペイン、英国、ルクセンブルクだ。
ロシア大統領付属国民経済・国家機関アカデミー(RANEPA)のミハイル・コロンタイ教授は、ロシア、ウクライナ、ベラルーシでの男性の死亡率については1990年代の状況によって一部説明できるとして以下のように述べている。
「これらの国々はソ連経済から移行したのち、困難な90年代を経験したため、西ヨーロッパ諸国、例えば当該死亡率が10%のアイスランドや11%のスイスと比べて、男性住民の生活水準がはるかに低レベルにとどまっていることは理解できる」。
コロンタイ氏はまた、男性の寿命にはいくつかの要素が影響するとも指摘。経済的豊かさ、健康を維持できる物質的満足、医療の発展、消費文化、スポーツへの関わりが重要だとしている。
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