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この広告を目にしたのは、米国のメイクアップアーティストNaomi Blake(ニックネームNaythemua)さん。彼女は自身のフェイスブックページで、広告は米国における黒人に対する本当の見方を示したものだとして批判した。
Naythemuaさんは「アメリカが黒人に対して考えていること、私たちを肌の色で評価していること。この国では、これが美の評価基準なの」とコメントを記した。
Doveブランドは批判を受けて謝罪したものの、彼女の投稿は1万人以上がシェアをする騒ぎとなった。同ブランドは、肌の色の異なる女性に対して同じ見方であることを示したかったが、正しく受け止められなかったと説明。「(広告が)誰かを傷つけてしまったのであれば、大変遺憾」とのコメントを発表した。
だがSNSユーザーはDoveブランド側の説明に納得していない。ツィッターユーザーのTrisha_Batemanさんは「いや違うでしょう、Dove、広告は間違って解釈されたわけじゃない。これは、黒人女性は汚れているという明らかな見方よ」とつぶやいた。
ネットでは、同ブランドが過去にも同じ趣旨の宣伝をしていたことが取り上げられた。2011年の広告では肌の色合いの異なる3人の女性がシャワーを浴びる前後で比較されていた。肌の色が最も濃い女性は「シャワー前」、逆に薄い女性は「シャワー後」として示されていた。
宣伝内容が人種差別に基づくものとして非難された企業は、他にもある。例えば、中国・上海レイシャンコスメティックス社の洗濯用固形石鹸「Qiaobi」だ。17年5月に同社が放送したCMでは、中国人女性が汚れたTシャツを着た黒人男性の口に固形洗剤を入れて洗濯機に押し込み、蓋をしてしまう。洗濯終了後、洗濯機から出てきたのは清潔な白いシャツを着たアジア人男性という内容だった。