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スプートニクが入手した米国務省のナウアート報道官の発表には「この決定は容易ではなかった。これはユネスコの増大する分担金と、同機関の根本的な変革の必要性、継続する反イスラエル的偏見への米国の懸念を反映したものである」と書かれている。
ティラーソン米国務長官が脱退決定を通知すると、ユネスコのボコヴァ事務局長は遺憾の意を表した。
ボコヴァ事務局長は、米国がユネスコへの分担金の拠出を停止した2011年に、ボゴヴァ氏が「ユネスコが米国にとってこれほど重要だったことも、米国がユネスコにとって重要だったこともない」と述べたことを指摘した。
その上でボゴヴァ氏は「この真実は今日、過激主義とテロリズムが増大し、レイシズムや反ユダヤ主義、無知や差別と戦っている状況下で、平和と自由の名の下で新たな長期的な解決策を必要としている時に、より一層明白になった」と強調する。
米国務省の発表には一方、「世界遺産の保護、報道の自由の促進、科学的協力と教育の支援を含む、ユネスコが実施するいくつかの重要な問題において、米国の見解、見通しおよび専門知識の発展に貢献する」ためオブザーバー国としてユネスコと協力し続けていく方針だと指摘されている。
1984年、レーガン政権下の米国はユネスコを脱退し、2003年に復帰した。
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