スプートニク日本
ロシア人にとってハロウィンは比較的新しく、議論の対象ともなっている。10月初めか中旬頃から「あなたはハロウィンを祝うのか?」という話で盛り上がるのは、毎年のことだ。
このテーマについて、我々は子供をもつ親のコメントを幾つか集めた。大人は子供と一緒にハロウィンを楽しむのか、またその理由とは?双方の意見を見てみよう。
ハロウィン祭りに賛成!
・「家庭に子供がいるのなら、楽しむのが当然じゃないかしら。仮装にホラー、それにジャック・オー・ランタン、どれも面白くて小さな子供が喜ぶものだから。私たちは、きっかけさえあればいつでも子供達を集め、小さなお顔にメイクをしてふざけて遊ぶでしょうね。ハロウィンのイベントも、マースレニッツァでかかしを燃やす(編集部注:冬を見送り、春を迎えるための古代スラブの伝統的な祭りで、かかしを燃やし、クレープを食べて祝福する)のも私たちにとっては、楽しさは同じなの。キリスト教とは関係のない異教のお祭りだけど、そこに何か神秘的な意味を持たせる必要は特にないと思うわ」
・「既に一昨日、カボチャをくり抜いて(ランタン)工作をしたところです。家族全員が熱中した楽しい作業でした。カボチャの中身は、クリームスープやジャムにしました。まるで桃ジャムのような、とても美味しいジャムができました」
・「まったく何て上流気取りの議論なんだろう…単純に楽しむわけにはいかないのかい?そもそもロシアでは何かをお祝いをする機会が少ないのに。ハロウィンは面白おかしく盛り上がれるもので、美味しい料理にありつけてポジティブな気分になれる以外には、別にどうってことない祭りじゃないか」
・「ロシアでは、このお祭りは正しく解釈されていないと思います。かつて何年かアメリカに住み、そこで分かったのは、ハロウィンとは子供達にとっては甘いお菓子をできるだけたくさんもらえるチャンスであり、ティーンエイジャーにとってはコスプレで好きな登場人物に扮する機会、そしてお母さん達にとっては(お父さん達にとっても)家をどれだけ飾り立てるか競い合うイベントということです。装飾は確かに独特ですが、だからと言って『悪魔的な』要素は一切ありません。むしろ子供達は遊びやゲームと捉えており、さほどの恐怖感はありません。それに、期間中はみんな朗らかで友好的なので、近所の人たちと親しくなれる良い機会でもあります」
ハロウィンに反対!
・「ハロウィンは英語圏の国での伝統的な祭りなのに、ロシアで祝う必要はどこにあるのか?ロシアの歴史や伝統と関係のない行事をわざわざ記念して取り上げようとする動きは一体何なのだろう?自分が子供の時はハロウィンのことなんて知らなかったし、これがなくても別に困りはしていなかったのに
・「自分たちの文化的な伝統、つまりロシア正教と信仰の中で、子供達を育てています。ですので、悪霊的なものは全て、私たちには関係がありません。子供達自身もそれらを求めていません。」
・「自分にとってこの『祭日』は、無分別に全てを借用しようとする軽率さを表す典型です。私が反対しているのは『祭日』そのものではなく、ロシア国内で『祭日を祝うこと』に反対しているのです。私たちには無関係でわけのわからない、悪魔的な戯言ですから」
・「自分の子供には決してツノだの牙だのそんなものは付けさせない!!地獄に行かせたくないからね」
以上のように、ロシア国内では様々な考えがある。さてあなたは子供達とハロウィン・シーズンをどのようにお迎えするのだろうか?