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「ウクライナは文句なしにロシアにとって一番重要なパートナー国です。ですから正常な最良の関係を再構築することはおそらく最も重要な課題としてロシアの前に立ちはだかっていると思います。これは非常に重要です。」サプチャク氏は出馬表明後初めて行った記者会見でこう語った。
サプチャク氏は国際法に準じるとクリミアはウクライナ領であるとする見方を表している。
我々は自らの発言に違反しました。我々は1994年のブダペスト覚書に違反しました。我々は約束をしたのに、その約束を遂行しなかったのです。これから我々は討議を行わねばなりません。これは大きな問題です。
大統領選挙は2018年3月に行われる。選挙キャンペーンは12月にもスタートせねばならない。サプチャク氏は自らを「あらゆる人に反対する」候補者と位置づけている。
ブダペスト覚書とはウクライナ、米国、ロシア、英国間に結ばれた国際条約でウクライナが核拡散防止条約に加盟するにあたり、ウクライナの安全保障を確約したもの。1994年12月5日に結ばれた。条文にはウクライナに主権および安全保障を与える内容が記されている。
先にメドベージェフ首相はロシアへの非難について言及したなかで、ロシアの覚書に関する保証はウクライナの主権が脅かされる状況にまで波及していたと語り、ロシアは覚書の義務は遂行しており、ロシアへの非難は根拠に欠けると強調している。
サプチャク氏のこの声明には、元クリミア共和国検事総長のロシア下院(国家会議)のナタリア・ポクロンスカヤ議員も反応を示した。
「こんなことが言えるのは、友人との大騒ぎのパーティーやクリエイティブな少数派の他は何も知らない人間だけです。クリミアの地位は議論の余地がありません。クリミアとセヴァストポリはロシアです。まさかこれがまだわからないとでもいうのですか。」ポクロンスカヤ議員はこの述べ、サプチャク氏の発言は「市民および自分の祖国への尊敬の念が欠如」と手厳しく批判した。
クリミアは、2014年3月に実施された住民投票の後、再びロシアの地域となった。住民投票では、ウクライナで発生した2月の国家クーデターの合法性を認めない住民の大多数が、ロシアの構成主体に入ることに賛成票を投じた。
ロシアは、クリミアでの住民投票の実施について、国際法と国連憲章に合致していると強調している。