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先日ホワイトハウスは、トランプ大統領が11月初めにアジア5カ国を歴訪すると発表していた。5日にまず日本、6・7日で韓国を訪問し、訪中は8日の予定。その後、10日にはベトナムで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席し、12日から14日にかけてフィリピンを訪れることとなっている。
露中学術財政経済センターのニコライ・コトリャロフ所長は、トランプ氏の訪中では繊細なテーマとして、経済問題と同様、政治的な問題、すなわち北朝鮮情勢、環太平洋地域の軍事連盟、日米韓ブロックの発展も取り上げられると考えている。
この日米韓ブロックについては「中国が強く懸念していることだ」とコトリャロフ氏は指摘する。
ロシア科学アカデミー極東支部露中関係研究・予測センターのウラジーミル・ペトロフスキー学術研究員も、米中二国間の協議では朝鮮半島問題が中心になると考える。
ペトロフスキー氏は、トランプ大統領が北朝鮮に一層の圧力をかける必要性を中国に求める一方で、中国側はロシア政府との一致した立場をトランプ氏に示すだろうとの見方。そして、米政府が北朝鮮との対話を本当に検討しているのであれば、中国はその理想的な場になり得るとも述べた。
同氏はまた、米大統領は朝鮮半島問題のほかに、経済問題も提起するだろうと付け加えた。「経済的な面の協議も考えられる。特に中国側が米国の動きに関心を持つだろう。トランプ政権は、北朝鮮の核・ミサイル開発計画に関し、同国と経済・貿易関係にある国々も何らかの制裁の対象になる可能性があると表明しているからだ。これがどういう意味なのか、中国側は説明を求めるのではないだろうか」とペトロフスキー氏は予想する。