ロシアでVPN禁止法が施行

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ブロックされた違法サイトにアクセスするための仮想プライベートネットワーク(VPN)やアノニマイザの使用を禁止する法律がロシアで施行された。政府は違法サイトの閲覧や過激派思想の拡散を防ぐことが目的と説明しているが、国内ではインターネットの自由が侵害されるという批判もある。

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今年7月にプーチン大統領が署名で認めたこの新法は、ロシア連邦通信・情報技術・マスコミ監督庁のブラックリストに掲載されたサイトへのアクセスを閉鎖することをアノニマイザやVPNサーバの所有者に義務付けており、守らない場合はこれらそのものがブロックされる。ウェブ検索エンジンもブロックサイトのリンクを表示してはならない。
現在ロシアではブロックされているウェブサイトは約8万6千。その多く(約8万1500)は、麻薬や自殺、オンラインカジノ、爆発物、小児性愛を扱うサイトだった。なお「海賊版サイト」としてブラックリストに上がっているのは計1800。
ロシア通信マスコミ省のアレクセイ・ヴォリン副大臣は、この禁止措置では問題を完全には解決できないとは言え、アノニマイザとVPNサーバの利用者数を減少できると考える。
一方、インターネットオンブズマンのドミトリー・マリニチェフ氏は、法案が国会審議に提出されたときから「狂気の沙汰」として強く反対し続けている。
VPNやアノニマイザといった技術は、情報漏洩を防ぐ目的で個人のみならず企業でも導入されており、マリニチェフ氏は「商業目的で用いるVPNやアノニマイザと、ブロックサイトへのアクセスに用いるVPNやアノニマイザを区別することは不可能だ」と指摘する。
同氏は、ユーザー機器でVPNやアノニマイザを利用不可とするのは技術的にはもちろん可能だが、これは「自国内で自国民を追跡する」ことになると説明。「自分の家の施錠を禁じるようなものだ」と主張し、新法を批判している。

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