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エフゲニア・メドベージェワ選手の手ごわいライバルと噂され始めたザギトワ選手だが、ロシア人コーチらは今回の中国での滑りをどう評価しているだろうか?
ビクトリア・ヴォルチコワ監督はザギトワ選手のすごさを認めながらも、同格に認識されるにはまだまだ努力が必要とくぎを刺している。
アリーナが将来メドベージェワに真剣勝負を挑むことになるのは間違いない。だがエフゲニアはプロの競技はこれで3シーズンめであり、ほぼすべての試合で見事な成績を収めているため、他の誰よりも頭半分分だけ上に立つ権利を勝ち取っている。
これだけの認識と評判を勝ち得るにはザギトワはまだまだ努力を重ねねばならない。安定したミスない滑りを今後も続け、常にトップの中に座をキープできるならば、非常に近い将来、ライバルよりも高いレベルの持ち技を勝ち得る日が来るだろう。」
またザギトワ選手は若干15歳。この若さでの目覚ましい成績はロシア人にはソチ7五輪で彗星のごとく現れ、その後ふるうことのなかったリプニツカヤの苦い教訓を思い起こさせる。この点について、アンドレイ・ブーキン監督は「ザギトワとリプニツカヤは比べてはならない」と語る。
「二人を比べるの難しい。なぜならリプニツカヤの場合はずっと複雑で、いきなり五輪に出てしまったからだ。ところがザギトワのほうは徐々に上がっていく時間がある。若干15歳でこれだけの強豪と同じリンクに立つのはやはり難しい。フィギュアスケートの『サメ』たちは一瞥しただけで相手を食い尽くすことだってできるからだ。でもアリーナは負けていない。ポーズを感じる力があるし、動きが見事で優雅だ。あのジャンプときたら天才的だと思う。」
ザギトワ選手の技術についてはロンバルディアトロフィーで金をとった段階でメドベージェワ選手を超えたとの評価もささやかれ始めた。五輪まであと3か月。出場が叶うかいなか、ロシアにまたひとり、楽しみな選手が登場した。