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演説に先立ち、与党はムガべ氏が20日正午までに辞任しなければ、議会に不信任案を提出すると警告。共同通信によると、提出した場合、与野党が結束して可決するとみられ、強制的に大統領退陣に追い込まれる可能性が高まった。
さらに、与党はムガベ氏を党首から解任していたが大統領は解任も認めず、「来月の議会でも私が党首として指導していく」と述べた。
ジンバブエで15日に国軍の戦車部隊が首都ハラレ付近に入り、軍人が国営放送局を占拠したなどのクーデターと見られる動きがあったことについて「最近、起きたことは、大統領や軍の最高司令官としての私の立場を脅かすものではない」と強調した。
なお、ムガベ氏は約20分間の演説で辞任に触れず、原稿をゆっくりと読んだ後「どうもありがとう。お休みなさい」と締めくくった。その後、周囲にいた軍司令官らに「(演説は)間違っていなかったかな?」と語りかける一幕もあった。
ムガベ大統領は、15日に軍によって大統領邸が占拠されたことを受け、自宅軟禁状態に置かれていると明らかにした。
またムガベ氏の妻で後継者候補のグレース氏が国外に逃亡し、解任された元副首相のエマーソン・ムナンガグワ氏が政府を率いるため帰国したと報じられた。また、与党「ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線」(ZANU-PF)の全10地方支部のうち8支部がムガベ氏の辞任を求めた。