スプートニク日本
ベトナム戦争終結から40年経った今、帰還した退役軍人らは胆管癌に苦しんでいる。この病気はかなり稀なもので、罹病率は人口10万人あたり年間で1~2人。しかし同省によると最近の過去15年で数百人の退役軍人が胆管癌と診断されたという。
「Tech Times」によると、胆管癌は東南アジアではしばしば肝吸虫に感染することによって発病する。肝吸虫とは、生魚あるいはよく調理されていない魚を介してヒトを含む温血哺乳類の体内に侵入する寄生虫で、ベトナムの川の中にも分布している。
退役軍人ら自身の話では、当時自分たちの糧食が尽きると、水中に手榴弾を投げ込んで失神した魚を引き揚げる「漁」を行い、煙が敵の注意を引かないように弱い火でその魚を調理していたという。当然、寄生虫が死滅するのに十分な時間焼いていたわけではない。
現代医学によって肝吸虫を取り除くことは可能だが、数十年にもわたって気づかれないまま、時間とともに胆管癌など様々な病気を引き起こすこともある。体重の減少、痛み、黄疸といった胆管癌の症状は、末期段階になって初めて拡大し、その時点で余命はたった数カ月となってしまう。
関連ニュース