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実はメドベージェワ選手がこの外傷を負ったのは五輪シーズン開幕直後だった。
右足に痛みは10月のモスクワのGPの数日前にもう現れていた。ただし本人も「これだけの高いレベルの大会に出場する選手で体のどこにも痛みがないなんていう人はいない」と語るように、さほど大事にはとらえず、出場準備を続けていた。ところが大会2,3日前に痛みが増したため、医者の診断をあおぐと右足の中足骨にひびが見つかったという。
「こういう状態でNHK杯へと飛んだのです。確かにこれは大きなリスクでした。足が全くもたないこともありえたからです。ですがこれは五輪シーズンですから、我々のスポーツをめぐるこの状況から先がどうなるかは全くつかめません。」
大阪では足のテーピングに注目が集まり、質問がとんた。だがメドベージェワ選手は一切無言で過ごした。
「大阪ではショートプログラムの後、ひどくなったのがわかりました。フリープログラムを滑るときはもう強い痛み止めを服用しました。」
「日本出場にドクターストップがかかる場合、最悪のシナリオになります。選手らの戦いを外野から傍観するのはとても苦しい。しかも最終戦にまで勝ち残ったのに。私のキャリアでは傷のために試合を逃がしたことは今まで一度もないんです。」
GPのファイナルの名古屋での出場は12月の7日から10日。回復にはわずが2週間しか残されていない。ロシア杯は12月の19日から24日。つまり4週間内には治療を終えていなければならないことになる。
「そうならないよう、強く願っています。それでも私自身は自分のためにもう決めました。どんなことになっても名古屋グランプリ最終戦には出ます。」
平昌五輪にロシア代表団の参加が拒否される恐れについて、数か月間、この種の問いに口を閉ざしてきたメドベージェワ選手はとうとう語った。
母親のジャンナさんは娘はすぐにも傷を治し、再びリンクに舞い戻ると確信を語っている。
「以前にも多くの外傷を負い、治療後、リンクに出ても辛うじて立てるほどひどかった時もありました。でも結局、どんな傷を負っても私たちはさらに良い結果を出すことにつなげてきました。」
ジャンナさんは、メドベージェワ選手は絶対に自分に弱みを見せず、何度も這い上がり、どん底に落ちるを繰り返してここまで上がってきたと語る。
「今、自分にいいきかせています。(確かに今は傷を負っている。でもこれは以前のような複雑なものではない。だからどん底に落ちることはない。急いで治して、さらに高みに上がるんだ)と。」スポルト・エクスプレス紙が報じた。