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問題となっているのは、2010〜2015年に国防問題など「特別プロジェクト」に取り組んでいたギア・フォー容疑者(67)で、政府の極秘情報や「特別保管モードの機密情報」へのアクセス権を持っていた。フォー容疑者は紙ないしデジタル形式の機密文書の多くをコピーし、メリーランド州にある自宅のコンピューターに保存していた。
区裁判所は来年4月6日に判決を下す。最大で懲役10年の判決となる。
ニューヨーク・タイムズによると、フォー容疑者は海外のコンピューターをハッキングし情報を収集するNSAの特別チームでソフトウェア開発者として勤務。同紙は政府筋の話として、フォー容疑者はコンピューターにカスペルスキー・ラボのアンチウイルスソフトをインストールしており、結果としてコピーした文書が盗まれたと伝えた。
ウォール・ストリート・ジャーナルは10月、外国のコンピューターネットワークへの侵入に関するNSAのデータが、カスペルスキー・ラボのアンチウイルスソフトを用いたロシアのハッカーによって盗まれたと報じた。同紙は匿名の情報筋の話として、NSAのある契約社員のコンピューターから2015年に盗まれたと主張した。
その後、ウイルス対策ソフト会社「カスペルスキー・ラボ」の創設者エヴゲーニー・カスペルスキー氏はAP通信に、ユーザー向けの標準的なウイルス検索をしている最中に「カスペルスキー・ラボ」が米国家安全保障局(NSA)に関連する機密フィイルを入手したと語った。カスペルスキー氏はアナリストらに情報を「すぐに削除」するよう指示したという。