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研究者らは、起こり得る報酬に関する思考から得られる快の感覚を担う「側坐核」と呼ばれる前脳部の神経細胞集団の研究を行った。その結果、衝動的な動作を起こす数秒前に発生する電気信号を識別することに成功した。
研究では、実験用マウスの頭部に電極を埋め込み、給餌時にこの脳の部分を抑制させ、脂肪分の高いエサから得られる快感を感じさせないようにした。すると、それまで高カロリーのエサを残さず食べていたマウスは、実験後、そのエサに対する嗜好を失ったという。
研究報告の共同執筆者の一人であるケイシー・ハルパン氏は「これらの衝動は、人間が生き残るために不可欠なものだ。これによって人間は、食料の確保や性行為、睡眠のための動作を行うようになる」と説明。その一方でこれらの信号は多くの場合、社会的危険行為を引き起こすと同氏は指摘する。