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地震学者らによれば、途轍もないパワーをもつ火山の噴火がこの惑星を見舞う可能性は、ちょうど10%であるという。相当大きい数字である。このような数字が出されたからには、この危険を問題にするべきであり、予防とまではいかなくても、それに向けて準備し、被害が軽減されるよう努めるべきである。学者らは各国のリーダーに向け、火山活動のモニタリングに、毎年30億ドルを拠出するよう呼びかけた。
「欧州基金の言う脅威というものは私の目には見えない。弱い噴火というものは、それこそ毎日起きているが、誰もそれを気に留めない。噴火は強ければ強いだけ、起こる頻度も稀である。非常に大きな噴火となると、その頻度は、およそ100年に一度である。これがわれらが惑星の常態である。気候の大変動はこれまでにも起こったが、それらが地球の生命の絶滅をもたらすことはなかった。生命はそのつど、新しい環境に適応していった」
しかし恐竜の絶滅は?現在有力な説として、恐竜絶滅は噴火による、というではないか。しかしプレチョフ教授は、噴火による絶滅というのは必ずしも正確ではない、と言う。
その点人類は、動物たちに比べ、有利な立場にある。人類はこの間、外的環境の変化に適応することに習熟した。そんな人類なら、惑星規模の大転変があっても、新しい世界に適応することが出来るであろう。
プレチョフ氏によれば、今日、活火山は例外なく学者らに知られている。精密な観測が行われており、今後の動向もある程度予測することが出来る。しかし、地球には、潜在的に大噴火の危険がある場所が夥しくある。しかし学者たちはまだそれらの観測を行うことが出来ないでいる。
火山の噴火で人類が絶滅するという脅威は直接的には存在しない。しかしローカルな、または惑星規模の被害はあり得る。プレチョフ氏はそう見ている。将来の被害を最小に抑えるために、火山活動が活発な地帯では、潜在的に危険な全ての火山を観測するべく、今日にも態勢を整えるべきではないか。備えあれば憂いなし、というやつである。
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