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スプートニクのインタビューに対し、韓国政府系シンクタンク・韓国統一研究院 (KINU)の元院長、孫基雄氏(Son, Gi-Woong)が次の見方を示した。
「戦争の脅威を引き起こしかねない過剰な措置の結果、トランプ政権は国際社会に、戦争が本当にまもなく始まるかもしれないという印象を与えた。これはトランプ氏のマイナスイメージを形成し、この(傾向)を正しく見出した金正恩氏は米国のイメージを貶めようと『平和攻勢』に転じた。」
「しかし米国は(北朝鮮の)経済的困窮の克服において、国連や個々の諸国からの制裁解除という方法で重要な役割を果たす。そして奇妙に見えるトランプ氏の戦略が北朝鮮の立場に変更をもたらした以上、中長期的にはトランプ氏が勝者になると言えるかもしれない。」
「金正恩氏は新年の演説で、国民経済の問題克服を優先課題として挙げながら、北朝鮮が味わう経済的困難を一度ならず直截に述べた。その問題とはエネルギー源の効率的使用や自国の科学やテクノロジーの発展などだ。北朝鮮指導部は、核兵器製造の完了と達成した国内の安定水準(の維持)、経済発展を同時に行う困難さをはっきりと理解している。そのため、彼らの喫緊の問題は米国との関係改善なのだ。」
孫氏によると、平昌五輪と建国70周年を口実に南北関係を改善し、北朝鮮は最終的に米国との関係も改善しようとしている。
「この観点から見れば、平和攻勢は戦術ではなく戦略である。もしサラミ戦術が韓国との関係で機能すれば、北朝鮮は将来的に米国との関係改善にも進む方針だ。」