ソ連の無人月面探査 機密解除の報告書公開

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今から45年前、無人月面車「ルノホート2号」を載せたソ連の探査機「ルナ21号」が月面に着陸した。ロシアの宇宙公団「ロスコスモス」傘下の企業「ロシア宇宙システム(RSS)」が、この探査機の運用と問題について最後の通信セッションに至るまで記録され、機密指定を解除された報告書を初めて公開した。

スプートニク日本

「ルナ21号」は、1973年1月15日に月面に到達、「晴れの海」の東端にある「ルモニエ」クレーター内に着陸した。同探査機は重量836キロの「ルノホート2号」を載せていた。

報告書では、探査ミッション中に発生した諸問題と、それらの解決策が詳細に検討されている。

この遠隔操作で動く月面車の運用における最初の深刻な問題は、地球との250回目の通信セッション時に発生した。この時、クレーターに向かって進んでいたルノホート2号に対し、「止まれ」の指示を3回送信しなければならなくなり、その後やっと月面車は停止したという。

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また報告書では、1970年に着陸した「ルノホート1号」とルノホート2号の操縦者の「目」となった、映像送信システムの比較も行われている。システムの近代化によって、2号機は一段と速い速度で移動することが可能になった。

ルノホート2号の運用終了時についても、報告書では述べられている。503回目の通信セッション時、車内の温度が43~47度にまで上昇した。車内に土壌が入り込んだことが原因でオーバーヒートが発生したのだ。その後、ルノホート2号との通信は途絶した。

4カ月間の運用中、ルノホート2号は42キロの距離を走行、パノラマ画像86枚とテレビ映像およそ8万を地球に送信した。

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