スプートニク日本
通常なら、ロシアを旅行するにはホテルや交通手段等を全て事前予約した上で「バウチャー」と呼ばれる予約書をもらい、観光ビザをとる必要があります。ビザ要件の厳しさは、ほとんどの国にビザなしで行ける日本人にとって、ロシアが敬遠される理由の一つでもあります。でもW杯観戦目的なら、完全な自由旅行ができます。スプートニクは、この機会にお金をかけず自力で観戦&旅行にチャレンジしたい方のために、お役立ち情報をご提供します。第一回目はサランスク編!
基本的には、列車で行くのがベストです。モスクワ-サランスク間にはロシア鉄道の定期列車が一日2往復あります。6月の時刻表はまだ発表されていませんが、おそらく大幅に変わることはないだろうと予想されます。そのうち、モスクワを夜の9時半に出てサランスクに翌朝7時に着く豪華寝台「モルドヴィア号」は、旅情を味わいたい人におすすめです。クペー(4人部屋)なら通常価格は2000~3000ルーブル(約3800~5800円)です。
無料臨時列車についてはこちらのサイトで確認・予約できます。「日本対コロンビア」というボタンをクリックすると、下記のように列車の候補が出てきます。
モスクワ発(00:03)→サランスク着(10:42)
モスクワ発(00:50)→サランスク着(11:00)
モスクワ発(02:00)→サランスク着(12:00)
帰りの手段も確保しておきましょう。キックオフが午後3時で、仮に試合時間が2時間だとすると終了は午後5時です。前述の豪華寝台モルドヴィア号は午後8時43分サランスク発、午前6時モスクワ着なので、時間的にもちょうど良い感じです。無料臨時列車は復路も3本出るので、往路と同時予約をおすすめします。出発は日付をまたいだ深夜なので、試合観戦後はゆっくり食事や観光ができそうです。
サランスク発(02:00)→モスクワ着(11:42)
サランスク発(02:15)→モスクワ着(11:55)
サランスク発(02:37)→モスクワ着(12:57)
ちなみにモスクワには、長距離列車の発着駅(バグザールと呼ばれる)が9か所あり、間違えると大変なことになります。幸いサランスク行きの列車は臨時列車も含め全てカザン駅から出てカザン駅に戻ってきます。カザン駅は地下鉄コムソモーリスカヤ駅のすぐ近く。この駅の近辺には別のバグザールが2つもあるので、注意してください。
列車に比べて難易度は高いですが、バスで行くこともでき、オンラインでチケットを買えるサイトも複数あります。バスはモスクワ中のあちこちから毎日出ています。更に難易度は上がりますが有料ヒッチハイクという手もあります。「BlaBlaCar」など同乗者を有料で募集するサイトがあり、個人の運転手がオファーを出しています。モスクワ-サランスク間はだいたい毎日オファーがあるので、直前になっても交通手段が確保できていない場合、最後の頼みの綱としてはアリかもしれません。料金は2千円程度、所要時間は10時間~14時間といったところです。
サランスクの場合、列車予約さえ上手く行けば必ずしもホテルに宿泊する必要はないので、お得な旅ができるでしょう。料金や時刻表は、いずれも2月1日時点のものであり、ロシアの常として直前に変更される可能性は大いにありますので、ご自身でご確認を!また、W杯開催期間中であっても、チケットとファンIDがない場合は、ビザを取る必要がありますのでご注意下さい。次回は対セネガル戦・エカテリンブルク編をお届けします。