北朝鮮御用ハッカー 飢えと貧困の現実を吐露

© AP Photo / Jon Chol Jin北朝鮮御用ハッカー 飢えと貧困の現実を吐露
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朝鮮民主主義人民共和国の諜報部のハッカーらは飢えと上層部からの「不適切な」要求に苦しんでいる。北朝鮮の諜報部員の1人がブルームバーグからの取材に匿名で応じ、苦境を吐露した。

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ブルームバーグが取材したのは北朝鮮サイバー部隊の元兵士、チョン・ヘク氏(仮名)。チョン氏はWannaCryなどのウィルスの開発と拡散に対する世界の非難は十分に客観性があるとの見方を示し、このほかにも北朝鮮体制は全世界にハッカーを派遣し、物理的にもサイバー脅威を高めていると語っている。サイバー部隊のミッションは祖国のための資金稼ぎであり、その目的のためであれば手段は選ばない。

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他のサイバー犯罪者らがエクスプロイトの開発や国家機密の窃盗に精を出している一方で、北朝鮮軍は指導者、金正恩氏の切望する核プログラムのための資金稼ぎに終始している。チョン氏は、国家機関のハッカーは特殊エリートには属さず、低賃金労働者の集団だと話している。

チョン氏は以前、数年間にわたって出稼ぎハッカー旅団の一員として、中国東北部のとある3階建てのビルで、多数の団員らとともにすし詰めの不自由な生活を送った経験がある。ハッカー各人に課せられた任務は手段の如何を問わず、年間10万ドルを獲得すること。稼いだ資金から団員が生活費に充当できる割合は10%に満たず、チョン氏は満足な生活もできなかったと語っている。もし病気になったり、最低目標も稼げなかった場合は最も過酷な制裁を科せられる恐れもあったという。

韓国政府の専門家らは、北朝鮮は数年にわたって中国、インド、カンボジアといった隣国へ数百人余りのハッカーを送り込んでいる事実を以前から把握していた。韓国側のつかんでいる情報では、北朝鮮人ハッカーが派遣先で稼いでいる資金額は数億ドルにも上る。一方でこの情報は公式的には確証されていない。

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