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研究論文がオンライン誌「Nature Ecology & Evolution」に掲載されている。
ケルシー・エリザベス・ジョンソン、ベンジャミン・ヴォイト両氏は、2500人を超える被験者のゲノムを解析し、これを基に今回の仮説を構築した。
解析の過程で研究者らは、アルコールを酸化させる特殊な酵素を一連の遺伝子に発見。この化学反応の過程で、人間はアルコールを摂取した直後に、吐き気を催すなど気分が悪くなる。
これは人体による独特の「対アルコール防御」であるが、この働きの正確な原理はまだ分かっていない。
しかし、ゲノムの解析データによって、「正の淘汰」の影響でアルコールに対する過敏性を持つ「改善した遺伝子」が人類の間で確立されると、ジョンソン、ヴォイト両氏が予想することが可能となった。
研究者らの予測では、このようなシナリオに沿って人類がアルコール依存症に対し完全に勝利できるのは、およそ千年後とされている。
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