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犠牲者のミレイユ・クノルさん(85)は第二次世界大戦の頃、ユダヤ人として強制収容所への移送を逃れていた。現在、パーキンソン病を患って集合住宅の小さな一室で一人暮らしをしていた。
クノルさんの遺体は火災通報を受け取った消防隊により発見された。検視の結果によると、クノルさんは複数か所を刺された後、アパートに放たれた火で体の一部が焼けていたことが分かった。
AFP通信によると、パリでは昨年にも、ユダヤ正統派の60代女性が、「アラーアクバル(神は偉大なりの意)」と叫ぶ近隣住民にアパートの窓から投げ出される事件が起きていた。クノルさんの殺害を受け、フランス国内のユダヤ人コミュニティーでは衝撃が広がっているという。
フランスのマクロン大統領は自身のツイッターで殺害について「おぞましい」と書き込み、事件を非難した。
拘束された男の1人は隣に住んでクノルさんをよく訪ねていた20代の男。警察筋によると、この男には性的暴行の前科、もう一人の男(21)には強盗の前科があるという。